2026/02/01

MobaXtermの最初の利用方法-SSHでLinuxサーバーに接続する-

MobaXtermは、Windowsでリモートサーバー(Linuxなど)を操作するのに非常に強力で便利なツールです。これ一つでSSH接続、ファイル転送(SFTP)、画面共有(VNC)などが完結します。

まずは、最も一般的な「SSHでLinuxサーバーに接続する」までの手順をわかりやすく解説します。


1. インストール

公式サイトからソフトをダウンロードします。

  • Home Edition (Free): 個人利用であればこちらで十分です。

  • Portable版: インストール不要。USBメモリなどに入れて持ち運べます。

  • Installer版: 通常のソフトと同様にPCにインストールします。


2. 最初の接続設定(SSH接続)

起動したら、まずは接続先(セッション)を登録しましょう。

  1. 左上の 「Session」 ボタンをクリックします。

  2. 「Session settings」画面が開くので、一番左の 「SSH」 を選択します。

  3. Remote host: 接続先のIPアドレス(例:192.168.x.x)を入力します。

  4. Specify username: チェックを入れて、ユーザー名(例:ubunturoot)を入力します。

  5. Port: 通常は 22 のままでOKです。

  6. 最後に下の 「OK」 を押すと、接続が開始されます。


3. ログインとパスワード入力

接続が始まると、黒い画面(コンソール)にパスワードを求められます。

  • パスワード入力時の注意: セキュリティ上、文字を入力しても画面には何も表示されません(星印も出ません)。入力ミスではないので、そのまま打ち込んで Enter を押してください。

  • パスワードの保存: ログインに成功すると「Save password?」と聞かれます。「Yes」を押すと、次回から入力の手間が省けます。


4. 便利な画面の見方

接続が完了すると、画面は主に2つのエリアに分かれます。

  • 右側(ターミナル): コマンドを入力してサーバーを操作する場所です。

  • 左側(SFTPブラウザ): サーバー内のファイルがWindowsのエクスプローラーのように表示されます。

    • ドラッグ&ドロップで、自分のPCとサーバーの間でファイルを簡単にやり取りできます。

    • ファイルを直接ダブルクリックして編集することも可能です。


覚えておくと便利なコツ

  • コピペの作法: ターミナル上で範囲選択するだけで「コピー」され、右クリックするだけで「貼り付け」ができます(設定で変更も可能)。

  • マルチ実行: 複数のサーバーに同時に同じコマンドを送る「MultiExec」機能など、プロ向けの機能も豊富です。


まずは接続したいサーバーの「IPアドレス」「ユーザー名」を準備して、上記の手順を試してみてください。

Blogger で作成したブログのサイトにads.txt を設定する手順

Google AdSense側での操作を含めた、Bloggerへのads.txt設定手順を説明します。



  1. Google AdSense側での操作(コードの取得)


  1. Google AdSenseにログインします。

  2. 画面上部に「要注意 - 収益に重大な影響が出ないよう、ads.txt ファイルの問題を修正してください」というアラートが出ている場合は、「今すぐ修正」をクリックします。

  3. 下矢印をクリックして詳細を開き、「コピー」をクリックします。これで必要なテキストがコピーされました。

※アラートが出ていない場合や、直接確認したい場合: 左メニューの「サイト」をクリック > 該当するブログのURLをクリック > 「ads.txt のコードをコピー」から取得できます。



  1. Blogger側での操作(設定の適用)


  1. Bloggerの管理画面にログインします。

  2. 左メニューにある「設定」をクリックします。

  3. ページを下にスクロールしていき、「収益化」という項目を見つけます。

  4. 「カスタム ads.txt を有効にする」の右側にあるスイッチをクリックしてオンにします。

  5. そのすぐ下にある「カスタム ads.txt」という文字をクリックします。

  6. 入力欄が表示されるので、先ほどAdSenseでコピーした内容を貼り付けます。

  7. 「保存」をクリックします。



  1. 正しく設定されたかの確認方法


設定が反映されたか、以下の手順で確認してください。

  1. ブラウザのアドレスバーに、自分のブログURLの末尾に /ads.txt をつけたものを入力します。 例: https://自分のブログ名.blogspot.com/ads.txt

  2. ページに先ほどの1行(google.com, pub-xxxx...)が表示されれば正常です。


【コピペ用テキスト】

手動で作成する場合は、以下の1行をコピーして「0000000000000000」の部分を自身のパブリッシャーIDに書き換えてください。

google.com, pub-0000000000000000, DIRECT, f08c47fec0942fa0


注意点として、AdSense画面上の「要注意」という赤い警告は、設定後すぐに消えるわけではありません。クロール(巡回)の関係で、消えるまでに数日から1週間ほどかかるのが一般的です。 

MobaXtermは「これさえあれば他はいらない」と言えるほど強力なツール

 Windowsでサーバ管理(特にUbuntu Serverの学習)を始めるなら、MobaXterm(モバエックスターム)は「これさえあれば他はいらない」と言えるほど強力なツールです。

簡単に言うと「エンジニアが必要とする機能をすべて詰め込んだ、Windows用オールインワン・ネットワークツール」です。


1. MobaXtermを一言で表すと?

通常、サーバを操作するには複数のソフトを使い分ける必要があります。

  • 操作用の「SSHクライアント」(例:Tera Term, PuTTY)

  • ファイル転送用の「FTP/SFTPソフト」(例:WinSCP, FileZilla)

  • 画面を表示するための「X11サーバ」

MobaXtermは、これらを1つのウィンドウに統合したソフトです。


2. 初心者が泣いて喜ぶ「神機能」4選

① 左側にファイル一覧が出る(SFTPブラウザ)

SSHでサーバに接続すると、画面の左側に自動でサーバ内のファイル一覧が表示されます。

  • ドラッグ&ドロップでファイルをアップロード/ダウンロードできる。

  • サーバ上の設定ファイルをダブルクリックして、そのままWindows側のエディタで編集・保存できる(これが非常に便利!)。

② 画面転送(X11サーバ)が最初から入っている

Ubuntu Server上で動く「画面付きのアプリ(GUI)」を、Windows側のデスクトップに表示させることができます。特別な設定なしで「ブラウザをサーバ上で立ち上げて、手元のWindowsで見る」といったことが可能です。

③ タブ管理と画面分割

複数のサーバに同時に接続し、タブで切り替えたり、画面を2分割・4分割して並べて操作したりできます。

④ ポータブル版がある

インストール不要の「Portable edition」があるため、USBメモリに入れて持ち運んだり、会社のPCを汚さずに使ったりできます。


3. Ubuntu Server学習にどう役立つ?

Ubuntu Serverの勉強を始めると、必ず「黒い画面でのファイル編集(viやnano)」で挫折しそうになります。

MobaXtermを使えば、

  1. コマンド操作は右側の黒い画面で行う。

  2. 難しい設定ファイルの書き換えは、左側のリストからファイルを見つけ、使い慣れたWindowsのエディタで編集する。 という「いいとこ取り」ができるため、学習のハードルがグッと下がります。


4. 料金プラン

  • Home Edition (無料): 個人の学習用にはこれで十分すぎるほど多機能です(接続先保存数が12個までなどの制限あり)。

  • Professional Edition (有料): 接続数制限がなくなり、カスタマイズやサポートが受けられます。


導入のアドバイス

まずは公式サイト(mobaxterm.mobatek.net)から Home Edition (Portable) をダウンロードしてみてください。

Ubuntu Serverをいちから独学するなら「体系的に学べる入門サイト」と「特定の構築手順が豊富な逆引きサイト」を使い分けるのが最短ルートです

2026年現在、初心者の方に特におすすめのサイトをステップ別に厳選しました。


ステップ1:Linuxの「基本」と「操作」に慣れる

Ubuntu ServerはGUI(画面)がなく、すべてコマンドで操作します。まずは「コマンドへの恐怖心」をなくすためのサイトです。

ステップ2:Ubuntu Serverを「インストール・設定」する

OSの入れ方や初期設定を学ぶための、実践的な日本語サイトです。

  • gihyo.jp(Ubuntu Desktop / Server Recipe)

    • 特徴: 技術評論社による連載記事。最新のUbuntuの仕様に基づいた深い知識が得られます。「改めてUbuntuに入門したい人向けのサーバー講座」などのシリーズが非常に有用です。

  • SERVER WORLD(Ubuntu 24.04 / 26.04 設定ガイド)

    • 特徴: エンジニアの必読サイト。 「Webサーバを立てる」「DBを入れる」といった目的別に、コマンドが箇条書きでシンプルにまとめられています。手順を確認する際の「逆引き」として最強です。

ステップ3:世界標準の「公式チュートリアル」で学ぶ

英語のサイトが多いですが、ブラウザの翻訳機能を使えば十分理解可能です。最新かつ正確な情報はここが一番です。

  • Ubuntu Tutorials

    • 特徴: 開発元のCanonicalが提供。インストールからDockerの導入、セキュリティ設定まで、ステップバイステップで学べる「公式ガイド」です。

  • DigitalOcean Community Tutorials

    • 特徴: クラウドサーバ大手による解説記事。「UbuntuにNginxをインストールする方法」といった記事が世界一詳しく書かれています。


個人的な「学習ロードマップ」の提案

  1. [LinuCの標準教科書] をざっと読み、用語(ディレクトリ、権限など)を理解する。

  2. VirtualBox などの仮想環境を自分のPCに作り、[SERVER WORLD] を見ながら実際にUbuntu Serverをインストールしてみる。

  3. [Uptime Kuma] などの簡単なOSS(前述)をDockerで動かしてみる。

まずは「自分のPCの中に仮想のUbuntu Serverを作る」ところから始めてみませんか?

Windows 11の「サインイン後の待ち時間」を短縮。スタートアップより速い「Run」キー活用

「PCの電源を入れてサインインしたのに、ブラウザやアプリが立ち上がるまで結局待たされる……」

そんなストレスを感じていませんか?実は、Windows 11には標準の「スタートアップ」フォルダよりも先に、最優先でアプリを起動させる「Run」レジストリキーという隠れた仕組みがあります。

今回は、記事で紹介された「サインイン後の数秒」を無駄にしない、上級者向けの高速化テクニックを解説します。


なぜ「スタートアップ」は遅いのか?

通常、私たちがアプリを自動起動させる際は「スタートアップ」フォルダや設定アプリを使います。しかし、ここにあるアプリはWindowsがデスクトップ環境を完全に整えた「後」に、優先順位を下げて読み込まれます。

一方、今回紹介する「Run」キーは、システムがサインインを認識した直後の非常に早い段階で実行を試みるため、体感速度が劇的に向上するのです。


実践:レジストリエディターで「Run」キーを活用する

この設定には「レジストリエディター」を使用します。システムの核心部を触るため、操作には十分注意してください。

① レジストリエディターを起動

  1. Win + R キーを押し、regedit と入力して実行します。

② 対象のパスへ移動

以下のパスをコピーして、エディター上部のアドレスバーに貼り付けます。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run

③ 起動したいアプリを登録

  1. 右側の空白部分で右クリックし、**「新規」→「文字列値」**を選択。

  2. 名前に「アプリ名(例:Browser)」と入力します。

  3. 作成した値をダブルクリックし、「値のデータ」にアプリの実行ファイルのフルパス(例:C:\Program Files...)を入力してOKを押します。


さらなる裏技:スタートアップの遅延をゼロにする

Windowsには、システムの起動を安定させるために、スタートアップアプリの実行を数秒間遅らせる「スタートアップ遅延」という仕様があります。これを無効化することで、爆速化が完成します。

  1. レジストリで HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Serialize を開きます(なければ作成)。

  2. StartupDelayInMSec という名前の「DWORD(32ビット)値」を作成します。

  3. 値を 0 に設定します。


注意点:やりすぎは禁物!

この「Run」キーは強力ですが、あまりに多くのアプリを登録しすぎると、逆にサインイン直後のシステム負荷が高まり、デスクトップの表示自体がカクつく原因になります。

  • ブラウザ

  • チャットツール(Slack/Teamsなど)

  • メモ帳

など、「席についたらまずこれを開く」という数個に絞るのが、真の快適さを手に入れるコツです。


まとめ

標準のスタートアップ設定で満足できない方は、ぜひこの「Run」キー活用と「遅延ゼロ設定」を試してみてください。毎朝の数秒の積み重ねが、あなたの生産性を大きく変えてくれるはずです。

Fred from Fireflies.ai とは

 「会議の内容を思い出せない」「議事録作成に追われて議論に集中できない」……そんな悩みを解決してくれるのが、Fireflies.aiのAIアシスタント「Fred(フレッド)」です。

この記事では、Fireflies.aiの中心的な存在である「Fred」に焦点を当て、その機能や使い方、そしてビジネスをどう変えるのかについて詳しくご紹介します。


1. Fred from Fireflies.ai とは?

Fredは、オンライン会議に「AI書記」として参加してくれるバーチャルアシスタントです。Zoom、Google Meet、Microsoft Teamsなど、主要なWeb会議プラットフォームに対応しており、会議の録音・文字起こし・要約・分析をすべて自動で行ってくれます。

単なる文字起こしツールではなく、あなたの代わりに会議の内容をすべて記憶し、後から知りたい情報を即座に教えてくれる「完璧な記憶力を持つチームメイト」のような存在です。


2. Fredができること:主な4つの機能

① 自動での会議参加と文字起こし

Fredは、カレンダー(GoogleやOutlook)と連携することで、予定されている会議に自動で参加します。

  • リアルタイム文字起こし: 会議中の発言をリアルタイムでテキスト化。

  • 話者識別: 誰が何を話したかを自動で判別します。

  • 多言語対応: 日本語を含む100以上の言語をサポートしています。

② 高度なAI要約

会議終了後、数分以内にFredが内容を要約して送ってくれます。

  • アクションアイテムの抽出: 「次に誰が何をすべきか」を自動でリストアップ。

  • 要点まとめ: 1時間の会議も5分で振り返れるほど、簡潔に重要事項を整理します。

③ AskFred(AIチャット機能)

これがFredの最もユニークな機能の一つです。会議の内容について、ChatGPTのようにAIと対話できます。

  • 「この会議で決まった納期は何日?」

  • 「Aさんの提案に対する反対意見は何だった?」 といった質問を投げると、Fredがトランスクリプト(文字起こしデータ)に基づいた正確な回答を返してくれます。

④ 会話インテリジェンスと分析

発言時間の比率や、会話の「感情(ポジティブ・ネガティブ)」、トピックの傾向などを可視化します。営業チームのコーチングや、面接の振り返りにも非常に有効です。


3. Fredを会議に呼ぶ方法

Fredを使い始めるのは非常に簡単です。主に以下の3つの方法があります。

  1. カレンダー連携(推奨): GoogleやOutlookのカレンダーと同期すれば、Fredが自動的にリンクを検出し、時間になると会議に参加します。

  2. メールで招待: 会議の招待リストに fred@fireflies.ai を追加するだけで、ゲストとしてFredが参加します。

  3. Chrome拡張機能: Google Meetなどでは、ブラウザの拡張機能を通じてその場ですぐに起動させることも可能です。


4. 活用シーン:こんな時にFredが役立つ!

  • 営業・カスタマーサクセス: 顧客とのやり取りをすべて記録し、CRM(SalesforceやHubSpot)に自動で同期。

  • 採用面接: 面接官がメモを取る手間を省き、候補者との会話に100%集中。

  • 社内ミーティング: 「言った言わない」のトラブルを防ぎ、決定事項をチーム全体で迅速に共有。


まとめ:Fredで「会議」の価値を最大化しよう

Fireflies.aiのFredがいれば、もう会議中に必死にメモを取る必要はありません。すべての会話が資産として蓄積され、必要な時にいつでもAskFredに聞き直すことができるようになります。

生産性を劇的に向上させたいチームにとって、Fredはもはや欠かせないパートナーと言えるでしょう。

AIへの指示出し(プロンプト)が劇的に上手くなるMarkdown構造化テクニック

 「AIに指示を出しても、いまいち意図が伝わらない」「回答がズレてしまう」……そんな悩みを抱えていませんか?

2026年現在、AI(LLM)の性能は飛躍的に向上しましたが、依然として**「情報の伝え方」ひとつで回答の精度は天と地ほど変わります。そこで今、最も注目されているのが「Markdown(マークダウン)構造化プロンプト」**です。

今回は、AIへの指示出しが劇的に上手くなる、具体的で実践的なMarkdownテクニックを解説します。


1. なぜAIは「Markdown」が好きなのか?

AIは、流し込まれたテキストを「トークン」という単位で処理しますが、単なる平文(ベタ打ち)だと、どこが「指示」でどこが「参考データ」なのかを混同することがあります。

Markdownを使うことで、AIにとっての**「情報の地図」**が完成します。

  • 見出し(#): 「ここから新しいトピックが始まるぞ」と認識

  • リスト(-): 「並列した情報だな」と整理

  • 引用(>): 「これは外部データや前提条件だな」と区別

  • コードブロック(`): 「ここは特殊な命令や原文だな」と保護

これらを使い分けるだけで、AIの「読解ストレス」が減り、驚くほど正確な回答が返ってくるようになります。


2. 今日から使える!4つの構造化テクニック

① 「役割」と「命令」を見出しで分ける

プロンプトの冒頭に、指示の骨組みを見出しで作ります。

Markdown
# 役割
あなたはベテランの広報担当者です。

# 目的
新商品のプレスリリース構成案を作成してください。

# ターゲット
30代のガジェット好き男性。

② 「制約条件」はリストで箇条書きにする

AIが最も見落としやすい「やってはいけないこと」や「守るべきルール」は、リスト化して強調します。

Markdown
# 制約条件
- 専門用語は使わず、中学生でもわかる表現にする。
- 結論から先に述べる構成にする。
- 文末は「〜です」「〜ます」で統一する。

③ 情報を「ブロック」で囲む

参考にする資料や、処理してほしい対象のテキストは、引用(>)やコードブロック(```)で囲みます。これにより、AIが「指示そのもの」と「データ」を混同するのを防げます。

Markdown
# 以下の内容を要約してください

> ここにニュース記事の全文を貼り付け
> ……(中身)……

④ 変数([ ])を使って構造化する

複雑な指示を出す場合は、以下のように「項目」を指定してあげるとAIが迷わなくなります。

Markdown
# 出力形式
[タイトル]: 30文字以内
[リード文]: 100文字程度
[主要ポイント]: 3つ(箇条書き)

3. 【Before/After】これだけ変わるプロンプト比較

❌ 悪い例(ベタ打ち)

ブログの記事を書いて。テーマは最新のAI機能について。読者は初心者で、親しみやすい感じで。見出しもいくつか入れて。

結果: 内容が抽象的で、どこにでもあるような記事が返ってきやすい。

✅ 良い例(Markdown構造化)

Markdown
# 依頼
最新のAI機能に関するブログ記事を執筆してください。

# コンテンツ構成
- ## 導入(AIで何が変わるのか?)
- ## 最新機能3選
- ## まとめ

# スタイル設定
- **トーン**: 親しみやすく、ワクワクする感じ
- **想定読者**: AIについて詳しくない20代会社員
- **禁止事項**: 難しいIT用語を説明なしで使わない

結果: 構成が整理され、指示通りのトーンで、そのまま公開できるレベルの回答が返ってきます。


4. プロの裏ワザ:Markdownを「メモ帳」で下書きする

前回の記事でも紹介しましたが、最新のWindowsの**「メモ帳」**はMarkdownプレビューに対応しています。

  1. メモ帳で # 指示 # 制約 といった構造を整える。

  2. プレビューモードで構造が正しいかチェック。

  3. そのまま全選択してChatGPTやGeminiにコピペ!

この「下書き習慣」を作るだけで、プロンプトの精度は安定し、自分だけの「最強指示テンプレート」が溜まっていきます。


まとめ:MarkdownはAIとの「共通言語」

Markdownを使ってプロンプトを書くことは、AIに対して「丁寧なプレゼン資料」を渡すのと同じです。 最初は「#」や「-」を付けるのが面倒に感じるかもしれませんが、やり直しの回数が激減するため、トータルの時間は圧倒的に短縮されます。

ぜひ、次回のAI対話から「# 見出し」を一つ入れるところから始めてみてください!

AI時代の新常識!Windowsの「メモ帳」がMarkdown対応で「最強の文書ツール」に進化

2026年、私たちの文章作成環境に大きな変化が訪れました。長年、単なる「下書き用」だったWindows標準の**「メモ帳(Notepad)」が、軽量マークアップ言語「Markdown(マークダウン)」**に完全対応。さらにAI(Copilot)との融合により、文書作成のデファクトスタンダードになろうとしています。

「名前は聞いたことあるけど、自分には関係ないかな…」と思っている方にこそ知ってほしい、このアップデートの凄さと活用術を解説します。


1. そもそも「Markdown(マークダウン)」って何?

Markdownは、難しいコードを使わずに、普通のテキストに記号を添えるだけで「見出し」や「太字」などの装飾ができる仕組みです。

  • 見出し: 行の頭に # を付けるだけ

  • 箇条書き: 行の頭に - を付けるだけ

  • 太字: 文字を ** で囲むだけ

なぜこれが「最強」なのか?

最大のメリットは、**「人間にもAIにも読みやすい」**という点です。 Wordファイル(.docx)は専用ソフトがないと中身が見えませんが、Markdown(.md)はただのテキストデータ。どんなに古いPCでも、最新のAIでも、中身を正しく理解できます。


2. 2026年版「メモ帳」の驚くべき進化

ITmediaの記事でも触れられていた通り、メモ帳はもはや「ただの箱」ではありません。

① プレビューとソースの切り替え

画面右下のトグルスイッチで、**「記号が見える編集モード」「きれいに装飾されたプレビューモード」**を瞬時に切り替えられます。

② ついに「表組み(テーブル)」に対応

2026年1月のアップデートで、Markdown形式のテーブル表示に対応しました。

Markdown
| 項目 | 内容 |
| :--- | :--- |
| リリース日 | 2026年1月 |
| 対応 | テーブル・入れ子リスト |

これがメモ帳の中で、Excelのようなきれいな表として表示されます。

③ CopilotによるAIリライト

メモ帳内で書いた文章を範囲選択し、右クリックから「AIで書き直す」を選ぶだけで、ビジネスメール風にしたり、要約したりすることが可能です。


3. 【重要】なぜAI時代にMarkdownが必要なのか?

今、世界中のドキュメントがMarkdownに集約されている最大の理由は**「LLM(大規模言語モデル)との相性」**です。

  1. 構造の明示: #(見出し)があることで、AIは「どこがタイトルで、どこが本文か」を完璧に把握します。

  2. ノイズが少ない: HTMLのような複雑なタグがないため、AIが処理する際の「トークン(文字数のようなもの)」を節約でき、回答の精度が上がります。

  3. コピペで即活用: メモ帳で書いたMarkdownをChatGPTやGeminiに貼り付けるだけで、AIは即座にその構造を理解し、正確な分析を返してくれます。


4. 既存ユーザーが注意すべき「落とし穴」

技術者の方にとって、メモ帳のMarkdown対応は便利ですが、現時点では以下の注意点もあります。

  • 記法の自動変換: メモ帳でMarkdownを表示・保存すると、一部の記号が自動的にエスケープ(\ が付く)されたり、空行が挿入されたりすることがあります。

  • Git管理での差分: 意図しない自動フォーマットにより、Gitなどのバージョン管理で「何も変えていないのに変更箇所として出てしまう」トラブルが報告されています。

アドバイス: 大切なプロジェクトの書類は、引き続き VS CodeObsidian で編集し、メモ帳は「中身のクイック確認」や「AIへの下書き」として使い分けるのがスマートです。


5. まとめ:今日から「.txt」を「.md」に変えてみよう

これまでメモを memo.txt として保存していたなら、今日からは memo.md という拡張子を使ってみてください。

  1. 見出しに # を付けてみる。

  2. メモ帳の「表示」メニューから「Markdownを表示」をオンにする。

  3. きれいに整列された自分のメモを見て、AIに「この内容を要約して」と頼んでみる。

これだけで、あなたの仕事の生産性はAI時代の波に乗って大きく向上するはずです。

Ubuntuの「弱点」

 Ubuntuは世界で最も普及しているLinuxディストリビューションの一つですが、技術者やプロフェッショナルな現場からは、特定の「弱点」が指摘されることがあります。2026年現在の視点で、実務に影響しうる主要なデメリットを整理しました。


1. Snapパッケージへの強烈な依存

Canonical社が推進するパッケージ管理システム「Snap」が、多くの技術者にとって最大の不満点となっています。

  • 起動速度の遅延: アプリケーションがサンドボックス化されているため、従来の .deb 形式に比べて起動がワンテンポ遅れることがあります(特にブラウザなど)。

  • ディスク消費量: 依存ライブラリをパッケージ内に抱え込むため、ストレージ使用量が増大します。

  • 強制アップデート: ユーザーが望まないタイミングで自動更新が行われることがあり、サーバー運用において予期せぬ挙動変更を招くリスクがあります。

2. サーバー運用における「RHEL/CentOS系」との互換性

日本のエンタープライズ市場では、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 系のエコシステムが依然として強固です。

  • 商用アプリの対応: 特定の商用ミドルウェアやエンタープライズ向け管理ツールが「RHEL/AlmaLinuxのみ公式サポート」となっているケースがあります。

  • 設定作法の違い: ネットワーク設定(Netplan vs NetworkManager)やサービス管理の細かな挙動が異なるため、RHEL系に慣れたエンジニアには学習コストが生じます。

3. 「安定性」と「新機能」のジレンマ

UbuntuはDebianの不安定版(sid)をベースに構築されています。

  • 最新機能の代償: LTS(長期サポート版)であっても、安定性を最優先する Debian GNU/Linux や RHEL に比べると、パッケージの更新頻度が高く、マイナーアップデートで挙動が微妙に変わることがあります。

  • Jit(JITコンパイル)やライブラリの不整合: 開発者向けの最新ツールを積極的に取り込むため、古いレガシーなシステムをそのまま動かそうとすると、ライブラリのバージョンが新しすぎて動かないことがあります。

4. リソース消費の重さ

初心者向けの親切な設計が、ベテラン技術者には「余計なもの」と感じられることがあります。

  • バックグラウンドプロセス: デフォルトで動作しているサービス(不具合報告ツールやクラウド初期化ツールなど)が多く、最小構成で構築したい場合には手動での削ぎ落とし作業が必要です。

  • メモリ使用量: 標準インストールでは Debian や Alpine Linux に比べて初期のメモリ消費量が多い傾向にあります。

5. Canonical社のビジネス方針への懸念

Ubuntu Pro(旧UA)のプロモーションがターミナル内(apt upgrade時など)に表示されるようになり、コミュニティの一部から「純粋なオープンソースの体験を損なっている」という批判があります。また、独自の技術(UnityデスクトップやMirなど)を推進しては途中で断念した歴史があり、長期的な技術選定においてCanonical社の意向に左右される不安要素があります。


技術者へのアドバイス

これらの弱点を踏まえ、以下のような「使い分け」が一般的です。

  • Ubuntuを選ぶべき: クラウドネイティブな開発、AI/機械学習、最新のハードウェア利用、デスクトップ用途。

  • 他を検討すべき: * 究極の安定性と軽量さが必要 ➔ Debian

    • 超軽量なコンテナベース ➔ Alpine Linux

    • 日本のエンタープライズ標準に合わせる ➔ AlmaLinux / Rocky Linux

Ubuntu 24.04.3 LTS (Noble Numbat)

 Ubuntu 24.04.3 LTS (Noble Numbat) は、安定性と最新技術のバランスが非常に優れた、2026年現在のサーバー運用の「黄金標準」と言えるバージョンです。

既存のUbuntuユーザー(特に 20.04 や 22.04 を利用してきた技術者)向けに、特筆すべき変更点と実務上の重要ポイントを解説します。


1. コア・プラットフォーム

  • カーネル: Linux 6.8 をベースに、24.04.3 では最新のHWE(Hardware Enablement)スタックにより Linux 6.11 系までサポート。最新のCPU(Intel 第15世代/第16世代、AMD Zen 5)や次世代ストレージの最適化が図られています。

  • サポート期間: 標準で5年。Ubuntu Pro(無料枠あり)を有効にすることで最大12年(Legacy Support含む)のセキュリティアップデートが保証されます。


2. サーバー運用・インフラ管理の進化

Netplan 1.0 の採用

ネットワーク設定ツール Netplan がついに 1.0 に到達しました。

  • 双方向性: netplan status コマンドによる詳細な状態確認。

  • WPA3 サポート: Wi-Fiを含むネットワークセキュリティ設定の強化。

  • 複雑なトポロジ: VXLANやVRFなどの高度なネットワーク構成の記述がより簡潔になっています。

インストーラーの刷新 (Subiquity)

  • 自動インストール (Autoinstall): YAML形式による自動定義がより洗練されました。

  • NVMe-over-TCP: インストール段階でのNVMe-over-TCPストレージのサポートが追加され、SAN/クラウド環境での構築が高速化しています。


3. 開発者・エンジニア向け主要スタック

パッケージマネージャーで導入できるデフォルトのバージョンが大幅にアップデートされています。

ツールUbuntu 22.04Ubuntu 24.04.3
Python3.103.12
GCC11.213.2
Go1.181.22+
OpenSSL3.0.23.0.13 (FIPS準拠改善)
Systemd249255

[IMPORTANT]

Python 3.12 の注意点:

セットアップツール(distutils)の削除など、後方互換性のない変更が含まれています。古いスクリプトを移行する際は、仮想環境(venv)の利用がこれまで以上に強く推奨されます。


4. セキュリティとパフォーマンスの改善

  • フレームポインタの有効化: デフォルトで全てのパッケージが frame pointers 有効でビルドされています。これにより、perfeBPF を使ったパフォーマンス・プロファイリングが、バイナリのリビルドなしで極めて正確に行えるようになりました。

  • AppArmor 4.0: ネットワーク制御のポリシー設定がより細分化され、コンテナ環境でのセキュリティ分離が強化されています。

  • SSHセキュリティ: 秘密鍵の生成時にデフォルトでEd25519が優先されるなど、最新の暗号化アルゴリズムへの移行が推奨されています。


5. アップグレードの注意点 (22.04 -> 24.04)

技術者が直面しやすい「ハマりどころ」です。

  • PPA の無効化: アップグレード時にサードパーティのPPAは自動的に無効化されます。移行後、Noble Numbat用に対応しているか確認して手動で戻す必要があります。

  • AppArmor による実行拒否: セキュリティ強化の影響で、以前動いていた独自バイナリが AppArmor によってブロックされることがあります。ログ(/var/log/audit/audit.log)の監視が必須です。

  • apt-key の廃止: apt-key は完全に非推奨となりました。/usr/share/keyrings/ への移行が済んでいないスクリプトは修正が必要です。


6. 技術者への推奨アクション

  1. Ubuntu Pro の有効化: 個人利用(5台まで)なら無料です。これを行わないと、Main リポジトリ以外の Universe に含まれるパッケージ(多くのOSSライブラリ)のセキュリティパッチが届きません。

  2. パフォーマンス分析: bpftrace などを利用して、新しくなったプロファイリング機能を試してみてください。

PostgreSQL 18の新機能、仕様変更、不具合修正。開発者、運用管理管理者向け

 

1. PostgreSQL 18 基本情報

  • リリース日: 2025年 9月 25日

  • 主な焦点: 非同期I/Oサブシステムの導入によるI/O高速化、B-tree Skip Scan、UUIDv7のネイティブサポート、およびアップグレードプロセスの効率化。


2. 開発者向け:新機能と仕様変更

待望のインデックス・クエリ最適化

  • B-tree Skip Scan: 複合インデックス(例:col1, col2)において、先頭カラム(col1)を検索条件に含めなくても、後続のカラム(col2)のみで効率的にインデックスを利用できるようになりました。

  • UUIDv7 のネイティブサポート: uuidv7() 関数が導入されました。時系列順に並ぶ特性を持つため、B-treeインデックスの断片化を抑制し、書き込みパフォーマンスを向上させます。

  • 仮想生成列 (Virtual Generated Columns): 値をディスクに保存せず、クエリ実行時に計算する「仮想」列がサポートされ、デフォルトの挙動となりました。ストレージ容量を節約できます。

表現力の向上

  • RETURNING句の拡張: UPDATE 時に RETURNING old.col, new.col のように記述することで、変更前と変更後の値を同時に取得できるようになりました。監査ログの実装などが非常に容易になります。

  • SQL/JSON 構築関数の強化: JSONオブジェクトや配列の作成において、より柔軟な標準SQL準拠の構文が追加されました。


3. 運用管理担当者向け:新機能と仕様変更

アーキテクチャの進化

  • 非同期I/O (AIO) サブシステム: io_method 設定により、Linuxの io_uring やワーカープロセスを用いた非同期I/Oが利用可能です。特にクラウド環境などのネットワークストレージにおいて、読み取り性能が最大2〜3倍向上します。

  • パラレルCOPY: COPY FROM によるデータインポートが並列実行可能になり、大規模データのロード時間が大幅に短縮されました。

アップグレード・メンテナンスの改善

  • 統計情報の引き継ぎ: pg_upgrade 実行時にクエリプランナー用の統計情報が新しいクラスタへ引き継げるようになりました。アップグレード直後の ANALYZE 待ちによる性能劣化問題が解消されます。

  • パラレルGINインデックス作成: 全文検索などで多用されるGINインデックスの構築が並列化され、作成時間が劇的に短縮されました。

  • OAuth 2.0 認証: シングルサインオン(SSO)環境との統合を容易にする OAuth 2.0 認証がネイティブでサポートされました。


4. V18で修正された不具合

メジャーリリースおよび初期マイナーリリース(18.1)にて、以下の重要な修正が行われています。

  • ハッシュ結合のメモリ制御修正: ハッシュテーブルのサイズ選択ロジックに誤りがあり、必要以上のメモリを消費する、あるいは非効率な割り当てが発生していた問題が修正されました。

  • GINインデックスの無限ループ修正: 複数のスキャン条件(特に否定条件 ! term など)を組み合わせた際に、稀に無限ループに陥る不具合が解消されました。

  • PL/Pythonのメモリリーク: SQLエラー処理時にセッションメモリが解放されない不具合が修正されました。

  • 共有統計情報の破損防止: メモリ不足(OOM)エラー発生後に、統計情報を管理する共有テーブルが破損する可能性があった問題が修正されました。


5. 重要な仕様変更と互換性(注意点)

  • io_method のデフォルト: デフォルトは従来の挙動に近い設定ですが、io_uring を利用するにはカーネルの対応と設定が必要です。

  • パーティションテーブルの UNLOGGED 制限: パーティション親テーブルを UNLOGGED に設定する操作がエラーになるよう変更されました(パーティション個別に設定する必要があります)。

  • EXPLAIN のデフォルト変更: EXPLAIN ANALYZE を実行すると、BUFFERS(バッファ使用量)の情報が明示的に指定しなくてもデフォルトで表示されるようになりました。

  • 生成列のデフォルト変更: GENERATED ALWAYS 列がデフォルトで VIRTUAL(非保存)として扱われるため、従来の STORED(保存型)を期待するスキーマ定義は注意が必要です。


6. V17からV18へのアップグレード失敗談

最新バージョンへ移行した現場からの「落とし穴」事例です。

① 「非同期I/O設定によるリソース食い潰し」

  • 現象: 性能向上を狙って io_method = io_uring を有効にしたが、OS側の max_worker_processes やファイル記述子の制限を超えてしまい、データベースが起動しなくなった。

  • 教訓: AIOは強力ですが、OSレベルのチューニングとセットです。検証環境で I/O ワーカー数とOSリソースの整合性を必ず確認しましょう。

② 「統計情報引き継ぎの過信」

  • 現象: pg_upgrade で統計情報を引き継いだが、V18で導入された「Skip Scan」や「OR/IN 最適化」の影響で、一部のクエリプランが意図せず変わり、逆に遅くなった。

  • 教訓: 統計情報の引き継ぎは「アップグレード直後の最悪な状態」を避けるためのものです。新機能によるプラン変更を確認するため、本番稼働前には改めて主要クエリの実行計画を確認すべきです。

③ 「RETURNING句の既存コード競合」

  • 現象: アプリケーション側で oldnew という名前のカラムを使用していたため、V18の新しい RETURNING 構文のキーワードと衝突し、クエリがエラーになった。

  • 教訓: 予約語に近い列名を使用している場合、V18の構文拡張が影響しないか、事前の構文チェックが推奨されます。

PostgreSQL 17の新機能、仕様変更、不具合修正。開発者、運用管理管理者向け

 

1. PostgreSQL 17 基本情報

  • リリース日: 2024年 9月 26日

  • バージョン位置付け: メジャーアップデート

  • 主な焦点: バキュームのメモリ消費削減、増分バックアップの導入、JSON_TABLEの追加、論理レプリケーションのフェイルオーバー対応。


2. 開発者向け:新機能と仕様変更

SQL/JSON の大幅な拡張

  • JSON_TABLE の導入: JSONデータを一時的なリレーショナルテーブルとして扱えるようになりました。これにより、複雑なJSON構造を標準的なSQL(JOINなど)で容易に操作可能です。

  • SQL標準準拠のJSON関数: JSON_EXISTS()JSON_QUERY()JSON_VALUE() が追加され、JSONBデータの検証や抽出がより直感的になりました。

クエリ性能とCOPYコマンド

  • COPYコマンドの改善: COPY でデータを取り込む際、エラーが発生した行をスキップして続行できる ON_ERROR オプションが追加されました。また、エクスポートのパフォーマンスが最大2倍向上しています。

  • クエリプランナーの最適化: NOT NULL 制約がある列に対する IS NOT NULL チェックの省略や、CTE(共通テーブル式)のインライン化の改善により、複雑なクエリの実行速度が向上しました。

  • EXPLAIN の詳細化: EXPLAINMEMORYSERIALIZE オプションが追加され、クエリ実行時のメモリ使用量やデータ変換にかかった時間を確認できるようになりました。

インデックスとデータ型

  • 並列インデックス作成の拡大: BRINインデックスの並列作成がサポートされました。

  • 無限大のサポート: interval データ型で infinity(無限大)の値を扱えるようになりました。


3. 運用管理担当者向け:新機能と仕様変更

ストレージ管理とメンテナンス

  • バキューム(VACUUM)の革新: 内部データ構造に Adaptive Radix Tree を採用。これにより、デッドタプルの管理に使用するメモリ量が最大で20分の1に削減されました。メモリ制限(maintenance_work_mem)によるバキューム性能の低下が起きにくくなっています。

  • ネイティブ増分バックアップ: pg_combinebackup ツールが導入され、前回のバックアップからの差分のみを取得する「増分バックアップ」が標準機能として利用可能になりました。

論理レプリケーションの可用性向上

  • フェイルオーバーの同期: プライマリがダウンした際、スタンバイ側へレプリケーションスロットの状態を同期できるようになりました。これにより、フェイルオーバー後も論理レプリケーションをスムーズに継続できます。

監視とセキュリティ

  • pg_stat_checkpointer: チェックポイントの統計情報を確認するための新しいビューが追加されました。

  • pg_wait_events: セッションが何を待機しているかをリアルタイムで把握しやすくなりました。

  • 新しい管理ロール: pg_maintain ロールが追加され、スーパーユーザー権限を与えずに、特定のユーザーにバキュームやアナライズなどのメンテナンス権限を委譲できるようになりました。


4. V17で修正された不具合

メジャーリリースおよび初期のマイナーアップデート(17.1~17.2)で以下の重要な修正が行われています。

  • プランニング時のセキュリティ修正(CVE-2025-8713など): ビュー経由でテーブルにアクセスする際、プラン作成段階で統計情報が不適切に露出する可能性があった問題を修正。

  • JITコンパイル時のクラッシュ: 特定の複雑な数式や関数を含むクエリを実行した際に、JIT(実行時コンパイル)が原因でプロセスがクラッシュする稀なケースが解消されました。

  • 論理レプリケーションのメモリ管理: 大規模なサブスクリプション環境で発生していたメモリリークが修正されました。


5. 重要な仕様変更と互換性(注意点)

  • old_snapshot_threshold の廃止: 長い間非推奨だったこのパラメータが完全に削除されました。設定ファイルに残っているとエラーになります。

  • システムビューの列変更: * pg_stat_bgwriter から buffers_backend 関連の列が削除され、pg_stat_io へ移行されました。

    • pg_stat_statements の列名が一部変更(読み取り/書き込みのタイミング統計など)されています。

  • 暗黙的な変換の制限: interval 型のリテラル解析において ago の位置が末尾に限定されるなど、一部のパース規則が厳格化されました。

  • システムカタログの変更: pg_databasedaticulocaledatlocale にリネームされるなど、ICUロケールに関連する内部名称が整理されました。


6. V16からV17へのアップグレード失敗談

コミュニティや初期導入者から報告されている「痛い目」を見た事例です。

① 「ADMIN OPTION 権限に起因するアップグレード失敗」

  • 現象: pg_upgrade を実行すると、ロールの権限移行(GRANT)部分でエラーが発生し、アップグレードが中断される。

  • 原因: V16で導入された厳格な権限チェックが、V17への移行プロセス(特に WITH ADMIN OPTION を持つロール)で不整合を起こすケースがあります。

  • 対策: ソースとなるV16を最新のマイナーバージョン(16.10以降など)に更新してからアップグレードするか、問題となる権限を一時的に剥奪して移行後に再設定する必要があります。

② 「監視ツールのグラフが真っ白に」

  • 現象: 自作の監視ダッシュボードや一部の古い監視ツールで、データベースのメトリクスが取得できなくなった。

  • 原因: pg_stat_bgwriter から列が削除されたことや、pg_stat_statements の列名変更が原因です。

  • 対策: V17のビュー定義に合わせて、監視クエリを修正する必要があります。

③ 「pg_combinebackup の期待値ミス」

  • 現象: 増分バックアップを導入したが、リカバリテストを行った際に古いフルバックアップとの整合性が取れず、復旧に失敗した。

  • 原因: 増分バックアップの管理に必要な WAL summarizer を有効にしていなかった、あるいはバックアップチェーン(フル→増分1→増分2)の依存関係を正しく管理できていなかった。

  • 対策: summarize_wal = on の設定確認と、リカバリ手順の事前リハーサルが不可欠です。

PostgreSQL 16の新機能、仕様変更、不具合修正。開発者、運用管理管理者向け

 

1. PostgreSQL 16 基本情報

  • リリース日: 2023年 9月 14日

  • 主な焦点: パフォーマンスの最適化(並列クエリ、バルクロード)、論理レプリケーションの柔軟性向上、監視用統計情報の拡充。


2. 開発者向け:新機能と仕様変更

SQL構文とデータ型の拡張

  • SQL/JSON 構文の追加: 標準SQLに準拠した JSON_ARRAY()JSON_ARRAYAGG()JSON_OBJECT()JSON_OBJECTAGG() などのコンストラクタや、IS JSON 述語が導入されました。

  • 数値リテラルの改善: 可読性を高めるために、数値リテラル内にアンダースコアを使用できるようになりました(例: 1_500_000)。また、非10進数リテラル(0b:2進数、0o:8進数、0x:16進数)もサポートされました。

クエリ性能の向上

  • 並列処理の拡大: FULL および RIGHT 結合が並列実行可能になりました。また、DISTINCTORDER BY を伴う集計関数のプランが最適化されています。

  • 増分ソート(Incremental Sort)の活用: SELECT DISTINCT クエリで増分ソートが利用可能になり、処理速度が向上しました。

  • アンチジョイン(Anti-joins)の最適化: NOT INNOT EXISTS を含むクエリの実行効率が向上しました。

クライアントサイドの改善

  • libpq の負荷分散: クライアントライブラリ libpq で load_balance_hosts=random オプションが追加され、接続先ホストをランダムに選択できるようになりました。


3. 運用管理担当者向け:新機能と仕様変更

論理レプリケーションの強化

  • スタンバイからの論理デコーディング: プライマリサーバーだけでなく、スタンバイサーバーからも論理レプリケーションが可能になり、プライマリの負荷を軽減できます。

  • 双方向レプリケーションの基盤: origin=none パラメータが追加され、同一データの無限ループを防ぎつつ、2つのサーバー間で変更を同期しやすくなりました。

  • パラレル・アプライ: 大規模なトランザクションを並列で適用できるようになり、サブスクライバー側の遅延が解消されます。

セキュリティと権限管理

  • 特権の細分化: 以前はスーパーユーザー権限が必要だった操作(RESERVED_CONNECTIONS の設定や、特定の管理関数)を、定義済みロールを通じて一般ユーザーに委譲できるようになりました。

  • pg_hba.conf のモジュール化: include, include_dir, include_if_exists ディレクティブを使用して、設定ファイルを分割管理できるようになりました。

監視機能の拡充

  • pg_stat_io の導入: I/Oアクセスに関する詳細な統計情報を提供する新しいビューです。バックエンドの種類(クライアント、バックグラウンドワーカー等)やターゲット(テーブル、インデックス)ごとのI/O状況を可視化できます。

  • JITコンパイル統計: pg_stat_all_tables などで、JITに関連する統計情報が追加されました。


4. V16で修正された不具合

V16およびそのマイナーリリース(16.x)では、V15以前に存在した以下の脆弱性や不具合が修正されています。

  • CVE-2024-10976: 行レベルセキュリティ(RLS)が適用されたテーブルを参照するクエリ(CTEやサブクエリ経由)で、実行ロールに応じたプランの再作成が正しく行われず、本来隠されるべきデータが表示される不具合を修正。

  • CVE-2024-10977: libpqにおいて、SSL/GSS認証の交渉中に受信したエラーメッセージを破棄するように変更(中間者攻撃による偽メッセージ挿入の防止)。

  • バキュームの改善: 特定の条件下でバキュームがフルテーブルフリーズを不必要に繰り返す挙動が改善され、I/O負荷が軽減されました。

  • メモリリーク: 論理レプリケーションや特定のインデックス操作において報告されていたいくつかのメモリリークが解消されています。


5. 重要な仕様変更と互換性(注意点)

  • ICU サポートのデフォルト化: PostgreSQL 16はデフォルトで ICU (International Components for Unicode) を使用してビルドされます。OSのロケールに依存せず一貫したソート順を提供しますが、非ICU環境からの移行時は挙動の確認が必要です。

  • スーパーユーザー制限: セキュリティ強化のため、一部のデフォルト設定が厳格化されています。管理スクリプトでスーパーユーザーを前提としている場合、新しい定義済みロール(例: pg_use_reserved_connections)への移行を検討してください。

  • psql の \bind コマンド: プリペアドステートメントのようにパラメータをバインドして実行できるようになり、スクリプトの書き方に変更が出る場合があります。


6. V15からV16へのアップグレード失敗談

実際に移行を行った現場で報告されている、よくある「失敗」や「ハマりどころ」です。

① 「統計情報の消失によるパフォーマンス劣化」

  • 内容: pg_upgrade を実行した後、アプリケーションの特定のクエリが急激に遅くなった。

  • 原因: pg_upgrade はデータと定義を移行しますが、オプティマイザが使用する統計情報(Statistics)は移行しません。

  • 教訓: アップグレード直後に VACUUM ANALYZE(または analyze_new_cluster.sh)を即座に実行することが必須です。これを怠ると、インデックスがあるのにシーケンシャルスキャンが選択される事態に陥ります。

② 「拡張機能(Extension)の非互換」

  • 内容: 本体はアップグレードできたが、利用していた外部拡張(PostGISや特定の認証プラグイン)がV16に対応しておらず、サーバーが起動しない、あるいはエラーを吐き続ける。

  • 原因: バージョンアップ前に拡張機能の対応状況を確認し忘れたため。

  • 教訓: pg_upgrade --check でライブラリのロードチェックを確実に行うこと。

③ 「pg_hba.conf の手動上書きによる接続不可」

  • 内容: 旧バージョンの設定ファイルをそのままコピーしたところ、新しく導入された予約接続用パラメータと競合したり、新しい書式ルールに適合せず、一部のユーザーが接続できなくなった。

  • 教訓: 設定ファイルはそのままコピペせず、V16のデフォルトファイルをベースに、必要な差分だけを適用する運用が推奨されます。